【 2009年09月21日-05:56 のつぶやき 】
■ 牧場ですらない牧場をはじめました。
穏やかな好奇心だった。
隣人の農場をのぞき見る。
「こんな作物を育てているんだ」
「こんな実が生るんだ」
「こんな花が咲くんだ」
そして静かな善意が生まれた。
「虫がいるな、退治しておこう」
「土が乾いているじゃないか、水を撒いておこう」
隣人の農場の面倒を見れば、それが自分の力にもなる。
それが、ほんの僅かであっても――構わなかった。
いつしか自分の農場を振り返った。
だが――そこは未だ荒涼としていて――。
いつしか穏やかな好奇心は
嫉妬に変わり始めた。
やがて明らかな妬みは心を尖らせた。
隣人の農場の虫を殺す。
干上がった土にに水をやる。
そこに感情はなくなっていった。
禁断に思えていたもの。
隣人の作物の「略奪」。
その行為に手を出した。
無造作にもぎ取った。
それは尖った心に「悪意」という名をつけた。
悪意は心を更に尖らせる。
なんと嫉ましいことだろう。
僕の農場はまだこんなに未熟なのに。
虫を殺す。
水を撒く。
そして奪う。
奪い続ける。
実りはじめの時期を狙い。
確実に奪い続ける。
無感情に。
悪意すらも塗り潰すように。
そして心は遂に一線にまで削りきられ――。
「狂気」が農場を疾走り始めた。
というわけでして、mixiのmixiアプリに導入された『サンシャイン牧場』をやり始めました。いやーこれがなかなかどうして、のんびりと牧場を育てていくゲームかと思いきや、全く違う。
何しろ、自分で自分の農場の世話をする――まぁ作物や花の種をまいたり、肥料をやったり、害虫駆除をしたり、水をやったり――というところまではいいんですが、これ、マイミクさんがやっている農場も覗けるんですよね。しかも手出しまで出来てしまう。
虫を駆除したり水をやったりってところまでは普通なんですが、マイミクさんが育て上げた作物やら花やらを勝手に持っていくことが出来るんですよ。まぁ数は少ないんですけどね。で、それを売り飛ばすことで経験値が増えたりコインが増えたりする。
僕は自称百姓の倅ですからね、ぶっちゃけ畑泥棒なんてやったらとんでもないことになる事はよく理解しているつもりです。犯罪です。『花盗人は風流のうち』、なんて諺を真に受けて庭先の桜の枝を折ったり、花を盗んだら器物損壊です。犯罪です。
まぁそんなことを奨励してゲームを進めさせるあたり、既に初期設定からほのぼの感ゼロなんですけれども、まー、なにが悔しいって、マイミクのサンシャイン牧場プレイヤーのランキングが常に表示される仕様になっているんですよね。
花や作物が育つには時間がかかりますから、当然始めるのが早かった人の方が有利。上位に君臨しているわけです。まぁ当たり前ですね。しかも開始当初と設定が変わって、低いレベルで畜産の方に進めた時期に始めた人もいたりするわけで、そうしたスタート時からの不利を被っている後続プレイヤーが、上位ランカーに追いつくのは完全に不可能なんですよ。
まぁでも不可能なのは別に構わないんですが、それでも少しでも早く進めたい。少しでも速く農場のレベルを上げたいと思うのが人情というもの。しかし時間は均等にしか進みませんし、肥料をやっても大して変わりません。
となると、他のプレイヤーさんの畑の手入れをしたり、他のプレイヤーさんの作物を、ちょいと失敬して売り飛ばしたりして、ぽちりぽちりと進んでいくしかないわけです。が、ここからが問題。
どうにも、こういう不利状況を割り当てられて開始させられて、なおかつランキングゲームとなってくると、躍起になってしまうのが性分でして、始めてから二日、三日ですか。既に他のプレイヤーさんの作物を失敬するのに、なんの罪の意識も感じなくなりました。
さらに、気が狂ったように他のプレイヤーさんの農場を監視して周り、虫がいれば即抹殺。干上がった土地にはすぐ水をぶっかけ、さらには作物が実る時間まで監視して、実った瞬間、即略奪という、狂ったような行動を繰り返すようになってしまいました。
もう、右手に殺虫剤、左手にジョウロ、背中に略奪物を入れる籠を背負い、鉢巻で懐中電灯を左右に縛りつけ、胸にはナショナルランプを括り付け、隣人の農場を始終疾走するようなイメージです。どこが『サンシャイン』牧場だっていう感じですよ。気分は完全に『八つ墓村』の大量殺戮シーンです。
つまり、もう、こんな感じ。
(1:38あたりから)
※映画ですが、結構ショッキングな映像です。ご注意を。※
それにしても、他人からの収奪を推奨するって、どんなコンセプトのゲームなんだろうなぁ。ほのぼのとした牧場ゲームで、マイミクさんとコミュニケーション取るとか以前に、確実に友達減らしそうな気がするんですが。
とまぁ、そんなワケでして、まぁ自分の性分からして、すぐに飽きそうな感じではありますが、しばらくやってみようと思います。
じゃなくて『八つ墓村の祟り牧場』ですが。
(狂人じみた笑みを浮かべながら)