| 太々でーす。 |
| 黒々でーす。 |
| 二人合わせて、太くて黒いあげさげチャッカーズでーす。 |
| というわけで約一ヶ月ぶりの登場になったわけですが。前回のラストから薄暗い地下室でハダカのダーツ投げてる人とずっと一緒だったわけですが。 |
| さすがにもう慣れたでしょ? |
| そういう問題じゃないよ!!なんであの人未だにハダカなんだよ!どんだけ投げてんだよ!! |
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| まぁ練習時間でいったら、スーパーチャンピオンのフィル・テイラーなんか未だに一日8時間投げてるらしいしね。 |
| 練習時間はともかく、ハダカが理解できないよ! |
| じゃ、早速続きに行こうか。 |
| 流すの?! |
| まず、基本的な設備な。ダーツ、実はこれはダートっていうのが正確なんだけど、これは基本的に3本ワンセットなんだ。どんなルールのゲームでも、1ラウンド3投する。だから複数形でダーツなの。 |
| うわ、普通に話進めてるし!ま、まぁいいや。それで? |
| んで、あと必要なモノはダーツボードとスローライン。まぁこれはお店に行けば普通は揃ってるよね。 |
| ふむふむ。 |
| で、問題はダーツボードなんだけど、最近流行のソフトダーツボードと、伝統的なハードダーツボードがあるんだけどね。ハードダーツボードってのは、繊維を圧縮整形してあったり、コルクだったりするんだ。んでそこにニードルティップが刺さるわけ。ソフトダーツボードってのは表面に穴がボコボコあいていて、その穴がダーツのティップをキャッチしてくれるっていう仕組みなんだ。 |
| えーと、すらすら解説してくれてるところ悪いんだけど、ティップってなに? |
| あー。んじゃまぁそのあたりはココの真ん中あたりの『▼List up』をみれば手っ取り早いね。あとはココも役立つよ。 |
| 途端になげやりだなぁ。でも大体わかったよ。つまりティップってのは先っちょのことね。 |
| そそ。んで、ダーツボードは真ん中をブルズアイっていうんだけど、そのブルも二つに分かれていてね。内側がインブルもしくはダブルブル、外側をアウトブルもしくはシングルブルっていうのよ。下の写真でいうと、黄色でマスクしてあるところがブル全体で、内側の赤いのがインブル。外周がアウトブルね。
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| ふーん。んで、そこに入れればいいの? |
| 真ん中だからそこに入れれば点が高いって思うのは普通の考え方だけどね、実はそうでもない。ダーツボードの外側と中程の円周上だけ色が違うでしょ。
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| あー、今青と赤になってるところね。 |
| そっそっそ。で、点数は外周に書いてある数字通りなんだけど、ここのゾーンだけ、点数が違うんだ。赤を被せてあるところは、外周に書いてある点数の3倍。青を被せてあるところは倍の点数になる。 |
| ほーほー。なるほどねー。あれ?ブルは何点なの? |
| ブルは通常アウトブルはシングルブルなので25点。インブルはダブルブルなので50点になるね。 |
| 真ん中なのにえらい点数ひくいね。どーんと100点もくれればいいのに。 |
| そこがダーツの面白さでもあるんだけどね。でも最近流行のソフトダーツマシーンはファットブルっていう仕様になっていて、ブルならインブルでもアウトブルでも50点なんだ。切替も出来るけど、基本的にはブル=50点という考えでいいかな。 |
| えーでも、そしたら20のトリプル?とかの方が点数高いじゃない。20×3で60点でしょ?3本刺さったら180点じゃん。 |
| そうだけどねー。まぁそこを狙って百発百中で刺さればプロになれるよ(笑)。 |
| まーそれもそうか。よくみてみたら、20の両隣って1と5なんだね。失敗したら1点、頑張っても5トリプルで15点とかになっちゃうんだね。 |
| そうそう。飲み込みがなかなか早いね。で、このボードなんだけど、ブルの位置を地面から173cmの高さになるように設置するんだ。んでスローラインは、ボードの盤面から244cm離れたところに置くわけだ。
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| うわあ…。 |
| なにが「うわあ…」なのよ。 |
| いや、すごく普通に解説してもらってるのに、本当に申し訳ないんだけど、モザイクかかるようなモデルってどうかと思うんだけど…。 |
| まぁ色々な意味で目に焼き付くじゃない。一石二鳥?みたいな? |
| どちらかというと今すぐ記憶から消したい上に、焼き付いているのはモザイクの方なんだけど。 |
| 細かいことは気にしちゃダメだよ。ウン。さて、続いてダーツの投げ方なんだけど。 |
| うん。普通に投げちゃいけないの? |
| いやまぁ普通に投げていいんだけどね。基本姿勢としては利き手と同じ方の足を必ず前に出して投げるんだ。つまり右手で投げる人は右足も前に出す。
それから紙飛行機を飛ばすように肘を動かさずに前腕と手首だけでダーツを投げるんだ。まさに「投げる」じゃなくて「飛ばす」イメージだね。
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| へえ、野球とかドッヂボールの投げ方とは違うんだね。利き手と逆の足で踏み込んで振りかぶって投げるんじゃないんだ。 |
| あー。それはね、ダーツでは絶対やっちゃいけないことの一つだね。特にソフトダーツでは、そんなに力いっぱい投げたらダーツボードのセグメントやら、刺さったのを感知するマトリックスという部品が壊れちゃうよ。 |
| わー…そうなんだ。 |
| ちなみにセグメントの交換パーツは1個数千円。マトリックスは数万円。ハードのボードはパーツで交換なんて出来ないから、下手したらまるまる弁償。一気に一万円だよ。 |
| うひー!!無理無理!! |
| そもそもが、狙って精密に投げるスポーツに、振りかぶって速度と勢いを着けて投げる必要はないからね。野球投げは最悪のマナー違反の一つだよ。
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| へえ…他にはどんなマナー違反な投げ方があるの? |
| そうだねえ。時々見かけるのが走って投げたり飛んで投げたりする人ね。スローラインはそこから投げるという目印であって、踏み切りラインじゃないのを知らないのか、陸上競技野郎なのかはわからないけど、時々見かけるね。
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| うわー…これはバカっぽいね…。他には? |
| んー…妙にアクロバティックに投げたりとか。
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| うわ!すげー飛んでる!こんな人いんの?! |
| いるいる。後は妙にエロティックに投げたりとか?
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| いやいやいや!どっからポール降りてきてんだよ!ないから!ダーツバーにこんな設備ないから! |
| こういうのは是非やめてもらいたいね。 |
| なんかダーツっていうスポーツがよくわからなくなってきたよ…。 |
| 奥深いだろう? |
| 奥深いというか、理解しがたいです。 |
| まあ、気をつけるべきところとしては
・スローラインを踏み越えない。 ・跳んだりはねたりしながら投げない。 ・野球投げは絶対禁止。
と、こんなところかな。あとは集中力を必要とするスポーツだから、内輪でワイワイ楽しくやっている時でも、他のお客さんの迷惑にはならないように配慮することも大事だね。 |
| な、なんだか今日はイヤにまともだね。 |
| それだけダーツに真剣に取り組んでるってことですよ。あ、あとね、人によって集中するときに、他の人にはちょっと「?」ってなるような行動をする事もあるけど、そういうのにつっこまないことだね。集中乱れるから。 |
| へー!どんなのがあるの? |
| そうだねえ、例えばグリップしたダーツを一度口元に持って行ってキスしたりとか、掌に息を吹き込んでみたりとか、袖がない服なのにソデ裾を跳ね上げる仕草をしてみたりとか、セットアップした後にボードに向かってノックしてみたりとかかな。投げ終わった後で、失敗を戒める為に左手を叩いたりする人もいる。
こういう、ちょっと端から見たら「?」というような行動をしても、気にしないこと。それと「それってなんですか?」とか聞くのも微妙だねー。多分本人無意識だし、まぁ験かつぎってこともあるしね。まぁプレイ中は投げ終わるまで声をかけたりしないというのがベストかなー。それで集中乱れる人もいるみたい。 |
| ふーん…いやはや、勉強になったよ。ちなみに黒々君はどんな方法で集中力高めてるの? |
| そうねー。僕の場合、大体チャック全開にして投げてるかな。 |
| ふーん…っていやいや!それは集中力の高め方間違ってるから!危うく聞き逃すところだったよ! |
| いやーこれが効くんだって!すごい高まってくるよ!!「ああっ…今ボク、見られてる…っ!」みたいな!みーたーいーなー!(チャックを上げたり下げたりしながら) |
| いやいやいやいや!!それ、明らかに別のモノが高まってるから!! |
| 大事な局面では、さらに一枚向こう側も全開に!! |
| 捕まるから!!速攻捕まるから!! |
| ルック・マイ・ブルズアーーーイ!!!!(チャックを超高速で上げ下げしながら) |
| どこ見せようとしてんだよ!!うわ近寄るな!お…おまわりさーん!! |
| とまぁね、そんな感じで色々高めたりしながらダーツを投げたりするわけですよ。 |
| お、お前、絶対いつか捕まるぞ…? |
| まあ大丈夫。よしんば捕まったとしても、ダーツだけに、すぐにダツ獄するから。 |
| うわ!寒ッッ!!いー加減にしなさい。 |
| どーもありがとうございましたー! |
|
<つづく> |