■ 新しき十字架。

自分でまじまじと見るものではないものですから、アレですけれども。あ、お食事中の方はご遠慮下さいね。若干グロ話ですから。


で、先日の話です。なにがどうしたというわけでもなく、おしりの一部がどうしても痛くって、病院に行ったんですよ。

と、こんな書き出しから始めてしまうと、我が愛すべき読者諸兄諸姉の中には「すわ、家元が誰かに掘られた!男色でござる!男色でござるぞ!」と大喜びでパニックになってしまう人もいると思いますので、まず最初に云っておきますが、件の「おしりの一部」とは肛門様ではなく、皮膚でございます。

簡単に云ってしまえば「吹き出物」の類とでも申しましょうか。正確に云うと「毛膿炎」なるものになってしまったんです。いわゆる「にきび」との違いは、毛穴の内部に細菌が侵入して炎症を起こすところまでは同じですが、いわゆる核というか芯がないのが、毛膿炎なんだそうで。

まぁとにもかくにも、ケツの毛穴に細菌が入り込んで炎症を起こしつつ、さらに膿んだというわけなんですよ。まぁ座り仕事ですし、ちょうどおしりの谷間のあたりでしたので通気性がいいわけもなく、赤くなったりする程度なら、割と誰でもなりやすい症状ではあるらしいんです。


ところがまぁ抵抗力が落ちているのか、よっぽどフケツだったのか(お風呂入ってますし洗ってますよ!!)、そこが強烈に腫れ上がって痛くてどうしようもなくなってしまったんです。

何しろ尻の内部の方ですので、ただでさえ身体のカタい僕ですから、自分では目視のしようがないわけです。仕方なく、パンツをずり降ろしてうつぶせになり、手を後ろ手に回して指でそこを探ってみたりするわけですよ。

もうなんといいますか、明らかに他人様にはみせられない姿です。さながら波打ち際に打ち上げられたトドがケツをかいているかのような姿とでもいいましょうか。まぁ打ち上げられたトドがケツをかくかどうかはわかりませんが、とにかく視認出来ない以上、触覚に頼るしかないわけです。


で、そんな感じでなんとか確認してみたところ、腫れは1cmくらいになっているようですし、なにやら内部に堅い異物感を感じます。ネットで調べてみると、まぁ中に脂肪やら皮脂やらが溜まってそんな感じになることもあるとのこと。

こりゃー市販の塗り薬を塗ったところでどうにもならんなと思い、悩んだ挙げ句に皮膚科に出向くことにしたわけです。皮膚科に行けば、まぁおそらく、ちょいと切開してとりあえず中身を絞り出すかなんかしてクスリを塗って化膿止めと消炎剤を出される感じだろうと思っていたわけなんですが、これがまぁとんでもない目に遭いまして。

そもそもが医者とはいえ他人様にケツを晒すという、それだけで結構ハードにイヤなプレイ(プレイ?)なんですが、その上尻の割れ目の内側ですから、「じゃあ患部を見せてくれますか」と云われたら、パンツを降ろしてケツを晒し、打ち上げられたトドにジョブチェンジしてから、なおかつ自分で尻の割れ目を開いて患部を指し示すという、ウルトラC的状況になってしまうわけですよ。羞恥責め専のソフトMな人だったら、これだけで本誌記者も思わず昇天級の羞恥です。


そんなこんなで「イヤだなあ、し、しげきてきだなぁ」とかと思いつつも受付を済ませ、問診票に記入をして患部を図示する欄にわかりやすく書いて受付に提出。順番を待っていよいよ診察室に入ったわけです。

まず最初の関門は、担当医が女医さんだったり看護師さんが若い女性だったら、もうそれだけで色々ヤバいなあとか思っていたわけですが、担当医さんは若い医師でしたし、看護師さんは中年の女性の方で、ひとまずは安心。心のどこかで若干ガッカリしている誰かをたしなめつつ、問診を受けます。

そしていよいよ「じゃあそこの台にうつぶせになって、患部を見せてもらえますか」と云われたわけですが、うつぶせになって患部がみえるラインまでパンツをずりおろしたところで、お医者さんが「あー赤くなってますけど、大したことないですねー、大丈夫ですよ」と云ったんです。


自分では視認していないのでわからないわけですが、明らかに患部はまだ見えていないはず。つまり患部以外の所も赤くなっているというような事なんでしょう。で、そこは軽度の炎症が起きている程度のものだということなんでしょうが、まだ肝心の患部を診てもらっていないわけです。

貴様、問診票に「尻の割れ目の内側(右)」って書いておいたのに、人の尻晒させておいて触れもしないで、勝手に大丈夫とか云ってんじゃねえよ、と。そんなにアレか、俺の尻は触れたくもないってことか。あんコラ?とか、羞恥の中で軽く殺意を覚えたりしたわけですが、診てもらわないしかたなく僕は打ち上げられたトドになったままフガフガと「いや、違うんです。もっと奥の方なんですよ」といいながら、尻の割れ目を広げて患部を見せたんです。

全く、こんなこと往来でやろうものなら明らかにダイナマイト逮捕な行為ですよ。そして皮膚科の病院の診察室でなければ、明らかに変態扱いされて通報→射殺コンボが確定するような変態発言です。

なんでこんなことをせにゃあならんのだと、心の内で滂沱の涙を流しつつの決死の行為だったのですが、患部を診た先生は、一言「うわっ…」ですよ。もうなんというか、俺の怒りのパワーで相手の陰茎を複雑骨折させられたらどんなに素晴らしいだろうと思いましたね。ヒトの陰茎は骨ないですけど。


で、しばらく様子を見た後で「はい、じゃいいですよー」と云われ、終了。処置は特になく「毛膿炎ですねー。飲み薬出しますんで、しばらく飲んでみて下さい」と云われたわけです。こっちはとにかく中身抜いちゃってくれと考えていたもんですから、この対応には若干面食らいまして。

「あの、座ってると痛いんですけど、今日はなんとかなりませんか?」と食い下がったわけですが「うーん、切開するほど酷く腫れてはいませんし、それに座り仕事でらっしゃいますし、みやもとさんのお尻は毛深いので、今日切開してどうこうしても、またすぐに他の所とか腫れちゃいますしねー」とのお返事。

さらりと「ケツの谷間が毛深い男」という十字架を背負わされてしまったショックに、さらに面食らいつつ、「じゃあクスリ飲んでれば、なんとかなりますかね?」と聞くと「いやー根本的に解決するためには、脱毛するしかないんじゃないかなあ」とバッサリ。さらに「今はレーザーとかでいい脱毛ありますから。うん」と追撃。

つまり要約すると「おめーのケツは毛深すぎて汚ねーから、非保険の美容整形脱毛でケツ毛抜いてから出直してこい」というわけです。もう、ショックと怒りでケツの毛が4mmくらい伸びたような気さえしましたね。踏んだり蹴ったりとは、まさにこのことです。ちなみにこの間、先生は一切僕にノータッチ。フィジカルコンタクトなしです。そんなに僕のケツには触りたくないのかと、やはりショックと怒りで、ケツの毛がさらに5mmほど伸びた気がしましたね(合計9mm)


結局、消炎剤と化膿止めと痛み止めと、よくわからない漢方薬を処方され帰宅。3日ほどクスリを飲んでみたものの、どうにもこうにも痛みはが収まらないので、その数日後、皮膚が破けたのをきっかけに、打ち上げられたトドにジョブチェンジ&タオルを噛んで、自分で中身を絞り出してました(決してマネしないでください)

その結果痛みもなくなり、今では普段通りの生活をしているわけなんですが、じゃあ一体僕は皮膚科になにをしにいったのかと。ケツをみられて、あまつさえ割れ目を広げさせられ、毛深いと罵られ、診察は一切ノータッチで終了。風よ雲よ心あらば教えてくれ、一体これはどんなプレイなんだと。一体僕はどうすれバインダーと。

全くもって実にガックリな出来事でした。なんといいますか、今回の件で唯一得られたことは「ケツが毛深い」という生まれて初めて知った事実だけでしたからね。そんな感じで、今回の出来事をまとめますと



皮膚科の診察代…1500円弱
処方された内服薬代…2000円弱
ケツの谷間が毛深い男という十字架…プライスレス

ってところでしょうか。

って知りたくなかったよそんなもん!!

(自分じゃあんまり毛深くない方だと思ってたのになあ…)

(C) G-LABO Gengi-DOJO.