■ 新春連続更新2 霊的なお話 -あとがき-

【第1回】http://g-labo.pro/log/2005/200501011841.html
【第2回】http://g-labo.pro/log/2005/200501042335.html
【第3回】http://g-labo.pro/log/2005/200501061753.html

さて、この話は実はここで終わります。というのも主題である不思議な体験を既に語ってしまったということが一点、そしてここから先の出来事は、あまり詳細に覚えていないというか、ところどころ記憶が消えてしまっているのです。

うろ覚えながら箇条書きのようにまとめてみますと、こんな流れだったと思います。


・呼び出してはいけない『星の王子様』は2・4・9番目。
・王子様達にも力関係があり、4番目が最も強い力を持っている。
・普段は7番目の王子様が4番目を抑え込んでいるのだが、同じ場所で同じ時間に呼び出された為、4番目が成り代わって呼び出され、その為に祟られているという。
・祓う方法は、王子様達の正体(動物の場合)か名前(人間の霊の場合)を知り、その名を用いて、帰るように命令すること。
・2番目、9番目はそれぞれ動物霊だった。
・4番目は人間の子どもの霊。水子ではないかという話になる。
・名前はわからない、どの王子様もその名を語らない。
・やがて1〜9までの「王子様」だと思っていたのが、十番目の王子様がいるということがわかる。
・十番目の王子様は、全ての「王子様」を統べる存在で、正体はなんと大天狗という。
・十番目の王子様を呼び出す方法を数人の王子様から「お告げ」で指示される。
・お清めの方法、魔法陣の書き方、呼び出す方法など、それまでの書き方と大きく違った。
・中央の五芒星が六芒星だったりとか、そのようなこともあった気がする。
・いよいよ十番目の王子様を呼び出す。
・意外とフランクに色々な事を教えてくれる大天狗様。
・そしていよいよ話は核心へ。4番目の星の王子様の正体と名前を知る。
・4番目の星の王子様の正体は先ほども書いたとおり人間の子どもの霊。
・随分と強い“力”を持った子だったらしい。貞子か。
・名前は漢字の記述は不明だが「あかひと」というらしい。
・漢字がわからないのは、漢字を理解する歳になる前に亡くなったからだとか。
・そして、名前を知ったところで十番目の王子様が4番目の王子様を呼び出す。
・清め塩を魔法陣の上に配置し、調伏開始。
・無事完了。


と、こんな具合でした。これがほんの数日の放課後の間に行われた事というのが非常に印象的ではありました。本当に短い「熱狂的」なオカルティックな想い出なのです。


ただ話には続きがあって、何度も色々な王子様や霊を呼び出したせいで、僕ら自身が霊を引き寄せやすい身体になっているとかそういうお告げが出たりしたのです。

しかもこの近郊に霊が呼び出されるポイント、いわば「霊道」のようなものがあって、それが開いてしまっている状態になっているから、それを塞ぐ事で対応するしかないというお告げでした。

そしてその場所は、その近郊では有名な心霊スポットで、その場所にある大きな木の下にあるということまで「お告げ」はいいました。目に見える穴ではなく、霊的な穴なのだと。そこにいって封印をしなければならない、と。


しかしこの「お告げ」を受けたのが、僕の参加した最後の回になりました。“事件”は解決していましたし、それ以上の事は僕はしたくなかった、いや、簡単にいってしまえば怖くなったのです。

呼び出す側だった僕ら、その「お告げ」のままに道具なんかは準備したものの、その場所は僕らの支配下にありました。それはオカルト的なゲームの領域を出ていなかったのです。

ですが、その「お告げ」に従って自分たちが直接場所を移して何らかの行動をするというのは、立場が逆転しすぎてしまっていて、その通りに動いてしまうことは、なにか僕の中では「一線を越える」事だったのです。

だから僕は行きませんでした。行かなかったので、その後の話は知らないのです。残りのメンバーが、そのスポットに行ったのかも、そこでどういうことが起きたのかも。

ですが、この事件の後、「星の王子様」の話題も、あの不思議な出来事の話も誰もしなくなり、流行も自然と廃れてゆき、休んでいた子も割合早く学校に戻ってきました。

彼らが休んでいた理由は流行性感冒、インフルエンザだったということだけが伝わって来ましたが、卒業まで彼らと親しく話すことはなく、中学もバラバラになってしまったので、事の真偽、たとえば彼らがいじめにあっていたのか、それとも別の理由だったのか、本当にインフルエンザだったのか、というようなこともわからずじまいでした。


これで僕の体験した霊的な話、というよりは不思議な出来事の話は全て終わりになります。いずれもう少ししっかりとした形でこの経験を書き起こしたいのですが、いかんせん曖昧な記憶が多すぎて、どうにも筆が進みません。

これだけ印象的な出来事だったのにも関わらず、記憶が曖昧というのもおかしな話なのですが、それは、ひょっとしたら結末を見届けずに最後に逃げ出してしまったことが、心のどこかに引っかかっているのからなのかもしれません。

当時の友人達、同じグループだったメンバーと話をしてみたい。この記事を書きながら、そんなことを強く思いました。ですが残念なことに高校卒業以降、特定の友人以外とは一切連絡を絶ったまま引っ越してしまった僕には同窓会の機会もありません。

同級生ですから、今ではみんな三十歳手前になっているはず。僕は何の因果かフリーライターなんていう職業について、ガキの気分が抜けないままに好き勝手にやっていますが、多くの人は子どももいるし家庭もあるでしょう。

あのときの少年少女達の面影や、あの不可思議な出来事の記憶を彼らが残しているかどうかはわかりませんが、それでも会って話がしてみたい、そう強く思っています。


ノムラくん。アゼタくん。ナガイさん。ノグチさん。

同じ中学に進学したけど疎遠になってしまった友人、そして卒業と同時にまた引っ越してしまった友人もいます。昭和50年から51年3月までの生まれで、浦和市立常盤小学校で小学校5・6年生を過ごし、線路をまたいだ市立図書館で「星の王子様」をやった仲間達。

今、みんなはどうしていますか?僕は見る影もなく太ってしまったりしたけれど、そこそこ元気で、バカな事をやって日々を過ごしています。

もしこの記事が、当時の仲間達の関係者の誰かに伝わって連絡が取れれば、こんなに嬉しいことはありません。もし、この記事を見たら、どうか連絡を下さい――なんて書いてはみたけれど、これで連絡が来たりしたら、それこそ本当に奇跡だし不思議な出来事ですよね(笑)。


くだらない想い出語りに長々とお付き合いありがとうございました。次回からいつも通りのペースに戻ります。

(C) G-LABO Gengi-DOJO.