■ ビリーズ・モンスターハント #1

俺の名前はモッティ。通称ビリーだ。名前のどこにもビリーのBさえ入っていないが、とにかく通称ビリーなんだ。つい最近までブートキャンプというワークアウトプログラムを行っていたような気がする。外見的に黒人の中年だからという理由で通称ビリーを名乗っているような気がしないでもない。

まぁそんなことはともかく今日から俺もモンスターハンターの一人になったわけだ。待っていろよモンスターども。このビリー様がお前らを狩ってやるからな。目指すはドラゴンバスター(竜狩人)だ!


おっと、俺の心強い仲間達を紹介しておかなくちゃいけないな。まずは俺をワークアウトプログラムからモンスターハントの世界に誘ってくれた、我が猟団のリーダー・ナグ。細身長身の剣士だが、弓の名手でもある。この世界の経験も長く、知識も豊富で極めて優秀な男だ。

そしてもう一人のメンバーがミズ。ツインテールにミニスカという挑発的なロリータスタイルの女剣士だ。女だてらに片手剣を振り回している。さほど経験はないようだが、はしっこい動きで敵を攪乱するスピードアタッカーだ。ちなみにプレイヤーは男だが、まぁそれはおいておこう。そもそもプレイヤーってなんのことだ?

そしてこの俺ビリー。もう本名の方はどうでもいいだろう。得意の飛行機ブンブンスタイルのワークアウトアタックでモンスター共を蹴散らすつもりだったんだが、ナグ曰く「素手で出て行くのは即死を意味する」とのことなので、仕方なく装備を調えることにした。仕方なくだぞ。ウソじゃない。イッツトゥルーだ。


有り金を叩いて武器と防具を購入したが、どうにもしっくり来ない。こんなものをジャラジャラつけていて素早い動きが出来るんだろうか?オススメだといわれた片手剣の装備もイマイチだ。早速クエストにでたのだが、どうにも扱いずらい。

ボタン1動作でなんで飛び上がって斬りつけたりするんだ?おいおい明後日の方向を向いているじゃないか。ダッシュしたら息が切れるのか。おっとこんなボタンで受け身か。なになにアイテム使用はこれか。ふむふむなるほどわかってきたぞ。おっとコントロールとかボタンってなんのことだ?

さぁ支給品を受け取って、いざデビュー戦だ。ナグもミズも落ち着いたもんだ。頼もしい限りじゃないか。それにしても爽やかなビーチだ。西海岸のマッスルビーチを思い起こさせるな。こんなところにモンスターがいるのか。おっとおでましになったな。ザコどもめ。蹴散らしてやるぜ!HAHA!

おっと?ナグにミズ、君らはどこへいくんだ?おいおい俺はおいてけぼりか。ザコくらい片づけてついてこいってことか。ハードなウエルカムパーティーだな。だが望むところだぜ。さぁかかってこい!ってまてまて、おいおいまだこっちは武器を構えてないんだぜ。そんなところに攻撃してくるなんて紳士じゃないんじゃないか。

さぁこっちの番だ。ナイフの餌食にしてやるぜ!カマごぶぁ!なかなかやるじゃないかこのイノシシ野郎!ナイフに血を吸わせてやるぜってどこに斬りつけてるんだ俺ごぶぁ!ダメだ!回復かいふごぶぁ!なんで俺はナイフを出したりしまったりしてるんごぶぁ!回復…回復を…応急手あごぶぁーーーーッ!!!


――気がつくと俺はビーチの野営地にいた。一体なにがおこったんだ?夢か?夢オチなのか?それとも俺ともあろうものがザコのイノシシごときになぶり殺しにされたとでもいうのか?ハハッ…まさか…いや、これが現実か。モンスターハントの世界も甘くないって事だな…。

よし、身体はなんとか大丈夫なようだ。なにがどうなって無事なのかはわからんが、とにかく無事のようだ。ナグ、ミズ、待っていろよ。今駆けつけるぜ!…って、なんだあの巨大なイノシシは。2人が囲んで戦っているようだが…ははぁ、あいつが今回のクエストのターゲットってわけか。

よおし、俺も加勢するぜ!今夜は巨大鍋でポークビーンズパーティーだ!HAHごぶぁーーーーーーーッ!!……な、なんだ?何が起こったんだ?ビーチにジャンキードライバーのトラックでも突っ込んできたのか?…いや、違う。あの巨大イノシシが突進してきやがったんだ。やばい。目がかすむ。ナグ…ミズ…助けてくれ…応急処置を、応急しょごぶあーーーッ!!


――気がつくと俺達は酒場に戻っていた。クエストはどうやら失敗してしまったらしい。俺が二度までも倒され、ミズもどうやらあの巨大イノシシに吹っ飛ばされたようだ。リーダーのナグは「まぁこんなもんだよ」と苦笑している。情けない話だがデビュー戦は大惨敗のようだ。

それにしてもこの剣がよくない。ワークアウトで鍛え上げた身体を持つ俺だが、自分の身体をコントロールできないようではどうしようもないじゃないか。慣れとかそういう問題じゃあないのだ。俺は武器屋で剣を売り払うと武器を物色しはじめた。とにかく近接戦闘は好みじゃあない。

それにビッグアタッカーはリーダーのナグが、スピードアタッカーはミズがやってくれている。俺に必要なことは、モンスターにやられずにとにかく2人を援護することだ。主戦力として戦うのはもっと操作になれてからでないとひたすら足を引っ張ってしまう。ん?操作ってなんだ?

そのとき俺の目に飛び込んできたのはごついボウガンだった。ヘヴィクロスボウと呼ばれるタイプの飛び道具だ。そのあまりの弦の強さに手で引くことはできないほどの弓。滑車で巻き上げて単発でも威力を発揮する長距離用の武器だ。

…アーミーのボーイズ達が使っていたM16みたいなもんか…。手に取るとずしりとした重量に確かな殺傷能力を感じる。これだ。これなら俺は俺らしく戦うことができる。それに持ち歩いているだけでウエイトトレーニングになりそうなところも気に入った。

6連発という弾倉の少なさが多少気になるが、なあに一発必中のスナイプで急所に鉛を叩き込んでやればいいんだ。リロードだって慣れればどうってことはあるまい。リーダーに今後はガンナーで行くと報告したところ、少々複雑な表情をしていたのが気になったが、今のパーティーにはガンナーがいないのも事実。反対はされなかった。


さぁ、これであのイノシシ野郎をしとめてやろう。

――リベンジマッチだ。鉛を叩き込んでやるぜ!!


<続く>


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そんなわけで唐突に「やってみない?」と誘われて『モンスターハンターフロンティアオンライン』のクローズドβテストに参加してみました。5/10〜21まで開催されていたこのβテストなんですが、参加クーポンを手に入れたのが18日。都合三日間しかプレイする機会はありませんでしたが、非常に楽しかったんですよこれが。

それにしても、それまでまったくMHの世界に興味がなかったんですよね、僕。一応ゲームレビューライターをやっているにも関わらずそりゃあねえだろって感じもありますが、「流行ってるんだなあ」程度の認識しかなかったんですよね(笑)。

そりゃ一応一通りのRPGはこなしてきているつもりですし、ファンタジーというかソード&ソーサリー(剣と魔法)の世界というもの自体には、テーブルトークRPGから入っていますんで、下知識はそれなりにあるっちゃあったんですが、かれこれ数年続いているシリーズですから、古参の方になるとそりゃあもう物凄い腕前と知識なわけなんですよ。解析サイトとかすごいですからね。


さて、このMHシリーズ、どんなゲームなのか僕の勝手な解釈で説明すると、さまざまなエリアに棲息する色々な種類のモンスターに対して、ギルドから指定された狩猟や捕獲といったクエストを受注し、それを達成していくことでモンスターハンターとしての名をあげていく…という感じのようです。

さて、そんなわけで長い前置きの間に所定の手続きを済ませてログイン。キャラクターを作ることになったんですが、なかなか豊富なパーツ類でこれもまた面白い。どんなキャラクターにするか考えながらふと目についたのが『ビリーズ・ブートキャンプ』の広告だったもんですから、彼っぽいキャラクターを作ってみました。つまりシャープでマッチョナブルな体つきをした中年の黒人男性です(笑)。

オンラインでメッセンジャーを介してチャットしながら進めていたんですが、とりあえず『やぁ!ビリーだ!一緒にワークアウトしよう!飛行機ブンブン!!』と挨拶して、装備やらなんやらについてレクチャーを受けます。

MHには様々な武器があって、その武器ごとに特性どころか操作方法まで異なるわけなんですが、レクチャーしてくれた友人曰く「最初は片手剣がいいっすよ」と云われて試しに購入し、最初の簡単なクエストにでかけてみたんですが、なにがどうなってるのかわからないうちに、爽やかな海岸でザコっぽいモンスター達に囲まれてボコボコにされ終了。手痛いデビュー戦となってしまいました。

4人まで同時にパーティーを組んでクエストにいけるんですが、パーティーメンバーが合計3回死んでしまうとクエスト失敗になってしまうんですよね。もちろん僕が最も多く死にましたとも。『ワークアウトだ!』とかいってる場合じゃなかったですよ。わたわたしながら武器を出したりしまったりするという謎の行動をしている間にタコ殴りで終了ですからね。お前ホントに軍隊でレクチャーしてたのかビリーって感じでした。いやまぁ僕がヘタなだけなんですけど。


街に戻って反省会をしていたわけなんですが、パーティーのメンバーは僕を含めて3人で、そこそこ長くやっている既に上手い友人Aが大剣と弓を組み合わせて使いこなしと、3日目くらいでそこそこできる友人Bが片手剣、そして全くの素人の僕という組み合わせだったんですよね。

で、どうにも片手剣の操作系に慣れないというかボタンワンアクションで色々ハデに動き回ってしまう操作感覚にどうしてもなじめなかったので武器を変更して次のクエストに進むことにしたんです。そしてその中で直感的に選んでしまったのがヘビークロスボウだったんですよね。

他のファンタジーの世界でも実際でもヘビークロスボウというものは弦を引くのに滑車を使わなければならないほど強力で命中精度は高いものの連射ができないことから扱いが難しいとされる武器です。それでもその一撃必殺の威力は凄まじく、鉄製の鎧も貫通する程だったというのですからたまりません。

そんな下知識もあって「まぁ下手くそなうちはとにかく死なない事でパーティーに迷惑をかけないことが大事だろうし、遠くからちまちまと敵の体力を削るよ」という考えでクロスボウをチョイスし、その中でも攻撃力が高い重装備のヘビークロスボウを選んだわけなんですが、これがホントに大間違いだったんです(笑)。以下次回!

AMAZONだと送料無料ですね。

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