| 太々でーす。 |
| 黒々でーす。 |
| 二人合わせて、太くて黒いあげさげチャッカーズでーす。 |
| てなわけでまたまた随分久しぶりの登場なんだけどもね、なんかこんなメールが届いたのでご紹介。
今回メールさせていただいたのは図々しいお願い事のためです。
前々からダーツには興味があったのですが 流行に興味のないもさい私がダーツバーとかそんなオサレスポットに 入れるはずもない、と半分あきらめておりました。
(中略)
友人を誘ってダーツしたい!と盛り上がってはいるのですが、 ふたりともダーツはまったくの初心者。 そもそも日ごろからバーという代物にすらいきつけてません。 ダーツを嗜む友人知人は皆無。
そこで、というのも失礼なのですが まっったくの初心者同士がダーツを始めたい、はじめようとする場合 どうすればよいのか、どんなお店がいいのか、 そんなつぶやきを取り上げていただけないでしょうか。
(中略)
なにせダーツバーで教えてもらおうにも、チャラいとかギャル男とか そんなキャラがでてきただけで5歩はひいてしまう人種。 いきなりお店にいって教えを請う勇気もないへたれーずです……。
わがまま極まりないお願い事ではありますがダーツ普及のためにも(!?) どうかどうか、お願いいたします。 だってさ。 |
| んー明らかに訊く相手を間違っているような気がしないでもないんだけど、大丈夫かな。ダーツスポットよりも、イイ病院紹介した方がよかったりして。 |
| なに失礼なこといってんだよ!! |
| だってここの管理人は、そりゃーダーツは好きだけども、オサレスポットであるところのダーツバーなんかには、まるで縁遠いヤツだよ?ダーツを初めて半年以上になるってのに、未だに大手のダーツバーにいくと「うわー肩身せめえーなじまねえー帰りてー」とかいってるようなヤツなんだから(笑)。 |
| ま、まぁいわれてみりゃあ確かに…。 |
| ま、それはそれとして、そんじゃあ今回は「初心者がダーツを始める為にはどうすればいいか」ってことを考えていこうか。 |
| うんうん。 |
| まず一番大事な事なんだけど、ダーツはやってみないと面白さも難しさもわからないスポーツなんだよね。だからまずはとにもかくにもボードに向かってダーツを投げてみるところから始めて欲しいんだ。 |
| なんか真面目だなあ…。最初に入門書とかは必要ないの? |
| んー。理論で固めたところで、実践出来なきゃ意味がないし、自分がどのくらい上手くて、どのくらい下手なのかもわからないでしょ。「なにをどうすればいいか」っていうのが入門書やらなんやらだったら、まずやってみないことには「なにをどうすればいいか」の「なに」すらわかんないじゃん。 |
| まーそう云われれば確かにそうだねえ。 |
| だからとにかくまずは投げてみることだね。場所なんかどこだっていいんだよ。矢にしたって、どんな店でもハウスダーツっていってお店のダーツを貸してくれるから、手ぶらで行ってOK。 |
| なるほどなるほど。で、その「お店」ってのは、やっぱダーツバーとかなの? |
| これはそうとも限らないんだ。代表的な場所としては、やっぱりダーツバーが一番最初に来るけれども、他にもボウリング場やビリヤード場にブースが設けてあったり、ゲームセンターなんかにもあったりする。あとはまんが喫茶なんかにもあるよね。 |
| へえー。色々なところにあるもんだねえ。 |
| そうだねえ。台をおけるスペースとスローラインまでの距離+アルファの面積があれば設置できるしね。最近はブームでどんどん設置しているところも増えてきているよ。面白いところでは健康ランドにおいてあったりね(笑)。 |
| なるほどなあ。そんで、その中でもオススメなのはどこなの? |
| ここでは「ダーツをまるでやったことがない人」というのを前提に話を進めるね。ダーツバーにもいくつかの種類があって、「まずバーありき」と「まずダーツがありき」というところなんだ。で、ダーツが主であるところは、正直初心者にはお勧めできないんだよね。 |
| そりゃまたどうして?店員さんとかもダーツが上手いだろうし、教えてくれたりするんじゃないの? |
| それはそうなんだけれども、教えてくれるかどうかってのは、お店にもよるってところが大きいかな。それとダーツが主であっても、バーはバーなんで、チャージ代がかかる。それにダーツをやるって事が主なんで、お客さんの回転率もよくないからかな、一様にフードもドリンクも高いんだ。それにダーツ台も共有だから自分たちがいつでも投げれるとは限らないよね。 |
| んーでもそりゃ仕方ないんじゃない? |
| そう、仕方ないのかもしれない。だけどチャージ代払って、安くないドリンク代払って、ゲーム代払って、始めて初めてプレイして、上手くいかなくて、店員さんは色々動き回ってて教えてももらえなくて、順番ですハイ交代…これ、初心者が楽しめるかな? |
| あーそりゃ微妙だね…。 |
| うん。だから「ダーツが主」であるダーツバーには、ある程度以上ダーツに慣れてから行くってのが得策だと思うよ。 |
| ふむふむ。逆に「バーが主」であるダーツバーってのは? |
| これはもうお酒とかが好きかどうかじゃないかな。あくまでも業態としてはバーが主で、暇つぶしや仲間と遊ぶ時にダーツをやるって程度になるわけだからさ。まずはバーという場所を楽しめるかどうかってところじゃない?で、そういうところの場合はコーチングは期待しない方がいいよね。アドバイス程度。 |
| まーバーテンダーさん数人のところにお客さんがいるわけだからねえ。いちいちカウンターから出てきてコーチングして…って出来るわけないもんなぁ。 |
| まぁそういうところだね。ただバーという場所が好きで、お酒を楽しむことも出来て、その上で誰かお友達にでもダーツ経験者いるっていうなら、「ダーツが主」のダーツバーよりは、よっぽど楽しめるんじゃないかなぁ。 |
| なるほどねー。当たり前のことだけど「バーが主」のダーツバーでは、バーを楽しめるかどうかだもんね。ダーツやりたいだけなら、選択肢には入れなくてもいいってことかな。 |
| そうだね。で、続いてゲームセンターとかボウリング場やビリヤード場なんだけども、これもまた微妙なんだよね。 |
| あれ?なんで? |
| っていうのはさ、こういうところって地域密着型じゃない?で、「ダーツスポット=ダーツバー」っていうメジャーな認識がある中で、そういうところにダーツをやりにくるってのは、相当コアな人なわけじゃん。 |
| あーそりゃそうだね。ゲームが主、ボウリングが主、ビリヤードが主ってところの付属施設だもんなー。 |
| そうそう。で、そういう地域密着型でなおかつコアな人が集まるところって、結局は玄人志向なんだよね。それと店員さんとかとも、もう繋がりが出来ていたり常連同士の輪が出来たりしているところが多いから、初心者はちょっと踏み込みにくいよねー。 |
| あー…それは確かにそうだね。それにそういうところって常連達が台を占拠しているなんてこともありそう。 |
| そうそう。それと忘れちゃいけないのが、ゲームをするにはダーツもお金がかかるってこと。基本的には100円だけど、501とかクリケットになると200円が大体主流かな。中には通常どこでも100円のゲームを200円、200円のゲームを300円に設定しているお店もあるんだ。ダーツバーであれビリヤード場やボウリング場にしたって、ちょっとこの設定はヒドイよね。 |
| うーん。ゲームが出来るようなレベルじゃない初心者には、ちょっとキツいっちゃキツいかなあ。 |
| ここは金銭感覚は人それぞれだからなんともいえないけどね。「まずはダーツを体験する」ってだけなら、意味もわからずコインを放り込むのは、あまりオススメは出来ないよねえ。だってボードに投げるだけなら、空投げだっていいわけだからさ。 |
| うーん。となると、台をある程度占有出来て、常連がたむろしていなくて、チャージとかでお金もかからなくてっていう環境がいいわけなのかな。 |
| そうなるね。 |
| んでも、そんな都合の良い場所あるの? |
| 実はあるんだよね。それがいわゆる「時間制投げ放題」をやっているダーツスポットや、まんが喫茶なんだ。 |
| あーなるほどー。 |
| 時間制で台を借りる事になるから、勿論占有できるし、投げ放題なので、コインレスでゲームが出来る。まぁ空投げしたって問題ないわけだ。意味ないけどねえ(笑)。 |
| あ、さっき聞きそびれたんだけど「空投げ」ってなに? |
| ああ、コインを入れてゲームをスタートさせないで、無反応のボードに向かって投げることだよ。コインプレイのところでは、それはマナー違反。待っている人がいるのに、空投げで台を占有するなんていうのは、最大のマナー違反だよね。また、こういうのを黙認しているお店は最低だね。まぁ「空投げ絶対禁止!」ってのもおかしいけどさ。大会のルールにだって、ゲーム開始前に2回6投までは練習を許可しているところが多いんだしね。 |
| なるほどねー。でも、まんが喫茶とかでやるにしても、誰かに教えてもらわなくちゃダメなんじゃないの? |
| まーそりゃそうだね。でもそういうところの店員さんにコーチングは期待できないんだ。だからダーツ経験者のお友達と一緒にそういうところに行くことをオススメするね。これが第一候補かな。 |
| ふむふむ。でも周りにダーツ経験者がいない場合ってのは? |
| その場合は、やっぱりダーツバーだね。特に初心者の方大歓迎とかやってるところがいいんじゃないかな。「カウントアップで女性なら450点以上、男性なら550点以上出したらマイダーツをプレゼント!」なんてやってるところは、初心者にも割と優しいと思うよ。 |
| なるほどなるほど。でも混んでたらダメだよねえ。 |
| そうだね。まぁそこは、空いていそうな時間、例えば開店直後を狙っていけば、店員さんもまだまだヒマしているだろうから、そういタイミングを計って行くってとこかな。 |
| お店はどんなところでもいいの? |
| 大手は避けた方がいいね。広いフロアで店員さん達が一杯いるようなところはダメ。店員さんの腕前もピンキリだしさ。それならこじんまりとしていても、店員さんが店内全てに気を配れる広さのお店が一番じゃないかな。ダーツバーって開業しているわけだから、下手なわけもないだろうしね。 |
| なるほどねえー。開店直後ってのは気がつかなかったなー。 |
| まぁお店の選び方は大体こんなところじゃないかなぁ。あとは「ダーツ料金表」なんかで、お店は探してみるといいかも。 |
| ふむふむ。そんで実際にダーツを試した後は? |
| そうだねえ。まともにコーチングしてもらって、ある程度真面目に取り組めば、その日の内に割と投げられるようになると思うんだよね。そこから先はどの程度ダーツにハマってみたいかによるんじゃないかな? |
| っていうと? |
| ここの管理人みたいにいくつもマイダーツを試してみたりボードを何枚も試してみたりとか、しまいにはアメリカからパーツを個人輸入してみたりとかするようなハマり方もあれば、お店にダーツをキープしておいたり、ハウスダーツでだけ投げられればいいってハマり方もあるしね。千差万別だし、どんな楽しみ方でもいいんじゃないかな。 |
| それもそうだよね。上達だけがダーツの楽しさじゃないもんねえ。 |
| そういうこと。ただ上手くなりたいならば、自分の手にあったマイダーツは必須だし、色々セッティングを試してみたり、投げ方やグリップがかわったりすればマイダーツも変えたりすることになるだろうけどね。 |
| なるほどねー。そこから先はハマり方次第って事か。 |
| そそそ。そもそも最初のコーチングにしたって、基本中の基本を教えて貰えるだけだと思った方がいいね。それにそこから先は、人によって手の形や筋肉の付き方、関節の動きなんかも違うから、自分で考えながらやっていくしかない。疑問にぶちあたったら訊く、とかね。 |
| なるほどなるほど。そういえば日本一のダーツプレイヤーであるワンタンこと渡部紘士さんもDVDの中でいってたね。「基本が大事」ってのと「上達の近道は、ダーツが狙いからはずれたら、なんで外れたかを考えて理解すること」って。 |
| おお、よく知ってるじゃん。実際のところ、まさにその言葉に尽きると思うよ。「なんで外れたか、なんで飛ばないか」を理解出来るようになったら、今度はようやく入門書やらDVDなんかの資料が役に立つんじゃないかな。全くの初心者の時にそういうのを見ても「上手いなー」としか思えないからね(笑)。 |
| 「なんで外れたか」がわかるってことは「なんで入るか」ってこともわかるってことだもんね。 |
| そそそ、あとはそれが実践出来るかどうかなんだけどね(笑)。 |
| それは練習次第ってことかー。 |
| そういうことだね。一応大事なポイントっていうか、最初のコーチングで絶対に云われるであろう事を書いておくと、こんな感じかな。
・絶対に野球投げをしない。 ・前腕の肘をあまり動かさない。 ・前膝をしっかり伸ばしてロックする。 ・重心を前足のカカトに載せる。 ・背筋をしっかり伸ばしてターゲットをじっくり見る。視線は外さない。 ・後手の脇を締める。 ・身体を前後させない。 ・頭を動かさない。 ・ダーツはやや上向きにグリップする。 ・投げるではなく飛ばす。 ・放物線を描いて紙飛行機を飛ばす要領でダーツを飛ばす。 ・とにかくリラックス。 |
| うっへえ。随分色々あるなあ。こんなにいっぺんには出来ないよ! |
| そこなへんは慣れ(笑)。でもここの管理人も、未だに出来ていないことが多かったりもするから(笑)。 |
| 半年やっててもそれかー。それってどうなの? |
| まー単純明快に下手くそなんじゃないの(笑)?あ、あと一つアドバイス。最初の内、それもボードに刺さるだけってときは、割と点数って伸びるんだよね。ダブルやトリプルに偶然はいるからさ。 |
| あーそうだろうね。 |
| ところが、少し慣れてきてトリプルリングより内側に集められるようになると、途端に点数が低くなるんだ。当たり前だよね。集まっているところより外側にトリプルやダブルはあるわけで、そこに入らなければ全部シングルなんだもん。 |
| そっかそっか。単純な原理だね。で、今度はブルに入るようになると、点数が伸びてくるってわけだね。 |
| そーそー。狙っていないのに偶然はいるのを「キャッチ」っていうんだけど、上達したいならキャッチで点数を出して喜んでいちゃダメだね。カウントアップでなら8ラウンド24ダーツ中、1本でも狙ってブルに入るようになったら、もう脱初心者でいいんじゃないかな。 |
| へえ、そんなんでいいんだ?あーでも他のブルからハズレたダーツがブルに寄っていなくちゃ意味はないね(笑)。 |
| それはそうだね(笑)。んで、1ラウンドあたり1本ブルが出せるようになったら、もう立派な中級者。まずはそこを目標に頑張って欲しいね。始めたばかりの頃に出た点数が、やればやるほど出なくなるのはダーツが集まっているから、だからそこでくさったり諦めたりしないで。投げれば投げるほど身体が動作を憶えて、だんだん慣れていくからね。そんなとこかなー。 |
| いやーなんか今日はすごい真面目だったね!感心しちゃったよー。 |
| そう?まぁダーツにはそれだけ真剣に取り組んでいるからね。まぁこれでメールくれた方の少しでもお役に立てれば、チャック開けっ放しで語った甲斐があったかな、と。 |
| うわ気がつかなかった!!っていうか、最後の最後で台無しだよ!!うわー!最悪だ!もうどこまでも最悪だ!俺の感心をかえせー!! |
| いやいや、ダーツに対する情熱を抑えきれなくて、ついつい大開放。でも僕の愚息はご立派でもないので、コレがホントの小ーチン愚なんちって。 |
| うわー!シモネタな上に寒いよ!!いー加減にしなさい。 |
| どーもありがとうございましたー! |
| <つづく> |